ムルシ族のリッププレート(女性が下唇につける皿) F4997
エチオピアに住むムルシ族の女性が下唇につけるお皿です。
陶器で出来ています。
野焼きで焼かれた土器のように素朴な焼き物です。
ムルシ族の女性は思春期ぐらいに下唇に穴をあけ、皿を付け始めます。
そして成長するにつれて皿のサイズを大きくしていくのです。
現地ではこの皿を「ディビニア」と呼びますが、大きなディビニアをつけている女性ほど美しいとされています。
裏面にも模様が描かれています。
子供の落書きのような、なんともいえない味のある図柄です。
5カ所穴があけられています。
ふちの部分に数カ所カケがあります。
現在では美しい女性の象徴とされている唇の皿ですが、
この風習ができた背景には悲しい歴史があります。
かつてアフリカでは奴隷貿易がおこなわれていました。
彼らは奴隷商人に連れ去られないため、
あえて口に大きな皿をはめることで部族の女性を醜く見せ、
連れ去られないようにしたのです。
奴隷貿易はなくなりましたが、唇に皿をはめるという風習は残り、
自らを醜く見せるという意味から、反対の美しさの基準にかわっていったのです。
彼らムルシ族にとっては、民族の誇りの象徴でもあるのでしょう。
奴隷貿易が始まってから400年もの長きにわたって続いてきたこの風習ですが、
近年、エチオピア政府によって禁止されるようになってきました。
実際ムルシ族の若い女性たちは、この皿をはめなくなってきているようです。
これからますます手に入りにくくなる品物です。
時代:20世紀
部族:ムルシ族
国:エチオピア連邦民主共和国 Ethiopia
本体サイズ:直径およそ8.5cm
状態:アンティーク・ビンテージ USED
経年や現地での使用による独特の風合い(サビ、カケやスレ、シミやキズなど)がございます。画像をよく見て、状態をよくご確認いただいたうえでご購入ください。
また、お客様のモニターによって、実物の商品と色の見え方が異なる場合がございます。どうぞご了承ください。
商品の性質上、返品には応じかねますのでご了承ください。
wikipediaより:ムルシ族の女性。
※この女性が装着しているのは本商品ではありません。